キャリアカウンセリングをめぐる冒険その12

どうも。なんだか仕事と生活が激動です。いろいろなことが同時多発的に起こっていて、GWはそれをゆっくり消化する時間にせねばなりません。本でも読んで整理しなくては。

今この瞬間に思うのは、どんな仕事も職場も生活も、それがそのままずっと続くことはないということです。

どんなものも変化していく。それは代謝のようであり、日々とは現象なのだと改めて思います。

関係性とプレゼンス

これまではキャリアカウンセリングにおける「関係性」と「プレゼンス」について書いてきました。キャリアカウンセリングは医療行為ではない以上、最も大切なのは関係性であり、それを支えるのがカウンセラー側のプレゼンスです。

関係性を第一とするのは、見落とされがちですがとても重要なことだと私は思っています。「はい。関係性もできたし、次のステップに行こう」ではなく、「この関係性をもっと豊かなものにできないだろうか。そこにあらゆる可能性はないだろうか」と考えるということですね。

なぜそんなにも関係性にこだわるかと言えば、クライエントのあらゆる語り=ナラティブは関係性の中で表現されるからです。言い換えれば、関係性こそが豊かなナラティブを創り出すということになります。

ごく平凡な言い方をすると「あの人には話せるけど、この人には話せない」ということが誰にでもありますよね。ただそれ以上に、カウンセラーが質の高いプレゼンスで良い関係性をつくれば、クライエントは自分が思ってもみなかったことを語ることができるかもしれません。

関係性のなかにこそ、クライエントの豊かな将来の物語が存在しえると私は思っていますし、キャリアカウンセリングを行うことの意味とは、まさにそうした点にあるのではと思います。

また関係性自体を目的にしていくことで、カウンセラーは「何かを提供しなければならない」という呪縛から解放されます。私は「何もしない」を「する」のです。それはつまり、doingではなくbeing、knowingではなくnot knowingです。

まずはただ共に在るということ、私は何も知らないのでそれを教えてもらうということ。なんかスピリチュアルな話をしているなぁと思われるかもしれませんが、起きていることは大なり小なりまさにそういうことなのです。

話がこうなってくると必然的に、そのbeing=プレゼンスを支えるものはどういうものかとなってきます。私はその多くを哲学やインテグラル理論、そして日本人の精神性から学んでいます。

このように書くとインテグラル理論について書く日が近いなぁと実感します。書く準備が整ってきているのかもしれません。時間なので今日はここまで。ありがとうございました。