良いニュースを取り上げたい。誰かが幸せな話とか、心が温まる話。でもそういったものは人の気をひかない。だから朝のニュースは食べ物の話と暗い話題が多くなってしまう。幸福とは平凡なのです。
キャリアコンサルタントに対する直球で否定的なツイートが話題になっていた。そこに対するリプライもツイートに共感的な内容も多く、キャリコンの人たちはビックリ悲しんでいたようだ。でも、それはちょっとアイデンティティーが脆弱すぎやしないかい?とも思う。
医者や弁護士に対する批判のツイートだったら、誰も話題にしなかったでしょうに。ということは、やっぱり少なからず痛いところを突かれたということなのでしょう。私もそうだなと思います。やっぱりどう考えても知らない人からしたら怪しいでしょ、キャリアコンサルタント。でも私は知ってるから、別にそうとも思わない…はず。でもいるなぁ、怪しい人。
1つの批判、1つの事象については、私たちが心理発達の何らかの専門家であるなら、多角的に見る目が必要だと思います。それができなければ、どうして誰かのキャリア形成を支援できましょうか。だって自分の知識量なんてたかが知れているのですから。
便利な心理アプローチ、インテグラル理論によれは、世界は4象限で理解できます。キャリア支援に使いやすいように思い切った意訳をして紹介します。
- 個の内面・価値観
- 個人の外面・生物的側面
- 文化
- 社会システム
クライエントが語るどのような事象も4つの側面から逃れることはできません。例えば先のキャリアコンサルタントへの批判ツイートで見てみましょう。
- キャリアコンサルタントが嫌い・ムカつく
- 脳内でストレスホルモンが分泌・ストレスが増加した
- ツイート内容に関する賛否があった
- Twitterを利用、法律違反ではなかった
たった1つのツイートですが、こうしたフレームを使うことで4つの視点から捉えることができます。カウンセリングであれば、1や2について何があったのかを聞いたり、確かめたりするでしょう。
賛否が起こったのは「文化」の側面ですから、何が許容されて何が許容されないのか、私たちの文化的なふるまいについて、冷静に深めることもできます。また場合によっては社会システムについても検討することができます。
カウンセリングの場面では、私はクライエントが自分の内面・外面について語っているのか、それとも文化やシステムの話をしているのか、そうした視点を持つことにおいて、このインテグラル理論のクアドラントを使っています。
それはどれが良い悪いではなく、全て同時に含み・起こるものです。まだ語られていない声に耳を傾けるためのツールとして使っていたりします。時間なので今日はここまで。あぁ良いニュースを扱いたい。